2017-07-28
先週までは小難しい技術論を綴りました。多分、多くの方は読んで「何コレ?」と思ったのではないでしょうか?
今回は少し話題を変えたいと思います。
実は先週、ホームページのトップページに「☆業務パートナー☆を募集します!」なるページのリンクを設けました。
大した内容は載せていませんが、今回はこれについて少し補足をしたいと思います。
恐らく多くの方は、自分の庭のみどりに対して、
「なかなか思ったように育たず、メンテナンスも大変で、面倒なもの」
といった認識を持っているのではないかと思います。
確かにこれは半分は当たっています。
しかし実際には、みどりが健全に育っていて、イージーメンテナンスで済んでいる事例も世の中にはたくさんあります。
なぜこういった違いが起きるのでしょうか?
私が思うところでは、
・植物が健全に生育するために現場で何が不足しているのかを把握し、的確に対処することができていない。
・現場条件に応じた適切な樹(草)種選定ができていない。
こういったことが設計段階で出来ていないのが、原因のような気がしています。
でもこう書くと、
「うちの庭は、住宅や外構の専門業者が設計しているはずなのに、何でそういったことができていないのか?」と疑問を持たれるかもしれません。
これには色々な理由があると思いますが、一つは営業方針として、ハウスメーカーのような建築がメインであったり、エクステリア会社でも商材メーカーの代理店で構造物メインであったり、或いは極端にデザイン重視であったり…といったことが往々にしてあるからだと思います。
つまり、植物の細かいことにまで気を回さなくてもビジネスが成立してしまっているところに問題の根幹があり、必ずしもその道の専門家が造園のプランニングをしているとは限らないというのが実態なのです。
では、エクステリアやガーデンのビジネスを行う上で、本当に植物や造園の知識は不要なのか‥
と考えると、そうでもないようです。
私は以前、あるガーデンデザイナーの方と知り合いました。某有名デザイナーに師事された方で、施工実績は素晴らしいものがあり、ビジネスも順調に伸びていたようでした。
しかし、お世辞にも造園設計の知識があるとは思えず、設計の基本方針や配植・樹種選定について度々私にアドバイスを求めてきて、助言を差し上げたことがありました。
どうもその頃は、建築設計事務所の下請けを主にやっていたようで、クライアントとの後々の付き合いを考えるといい加減なことはできず、設計に不安があったようなのです。
驚くかもしれませんが、ガーデンデザイナーと呼ばれる者でさえ、造園の専門家でない人間が中にはいるということです。ただ、当然こういった技量の不足は、後々になって色々なトラブルを招く恐れがあります。
また、一時期ある外構の施工業者と付き合いがあったのですが、その方が言っていたこととして、
「フェンスを立てれば、その前に木を植えたくなるのがお客様の自然な発想だけど、何を植えればよいか分らない。」
「後々伸びすぎたりしてクレームが来ないか心配で、実際のところ植栽は全てお断りしている」
「塀を立てるのに、オリーブを移植することになったが、施工方法が分からず困っている」
…といったような状況で、何度か相談を受け、「一緒に仕事をやって欲しい」と打診されたことがありました。
このように、外構や建築などといった業種では、造園の仕事を曖昧にして避けて通ることができないものです。
ということで、こういった方々を少しでもフォローしていくことで問題解決ができないものかと、考えた次第です。
かくいう私も、植物の名前をたくさん知っている訳でもなく、そんなに経験を積んできた訳でもないのですが、技術的に誤っているものに対して、「何かおかしい!」と違和感を感じること、こういったバランス感覚は大切にしていきたいと思っています。
今回は宣伝になってしまいましたが、みどりの設計にちょっと自信がないとか、もしお知り合いなどにもそういった方がおられれば、お声かけ頂けると幸いです。いくらでもお手伝いしたいと思います。