2017-07-07

ガーデンメンテナンスを劇的に簡単にする方法【その2】  
 ~雑草対策のポイントはメリハリにあり~ 
   

庭や建物まわりの雑草でお困りではありませんか??

 

 せっかくきれいに除草しても、またすぐに雑草が生えてきて、そのうち放置してしまい、植込みは荒れ放題に・・・

こんな経験はありませんか?

 

しかし、きちんとポイントを押さえて設計を考えていけば、それほど雑草で苦労することはなくなります。

 

 暮らしとみどり研究所が考える雑草対策について、今回から2回に分けてご紹介したいと思います。


◆雑草対策の基本は、隙間を塞ぐこと

 私は以前、アパートの2階に住んでいました。そこの階下はひどい状況で、毎年夏になると軒先に1m位の雑草が繁茂し、窓も開けられないような状態でした。

 

 ただよく見てみると、軒先には土間コンクリートが施され、その手前の裸地化したわずかなスペースから雑草が伸びていました。

以前住んでいたアパートの軒下。
ひどい時にはもっと雑草が伸びていた。

雑草が生えてくる場所の拡大。

 

 このように、雑草はちょっとした隙間からでも旺盛に繁茂します。例えば、防草シートを留めるピンの穴からでも驚くほど伸びることがあります。

 

 しかし、逆に考えれば、隙間を完全に塞ぎさえすれば雑草は生えてきません。舗装された路面に雑草は生えていますか?…生えていないと思います。

 

 つまり、雑草対策の基本は、裸地となる隙間を残さずに塞げばよいのです。

 

 でも、過去の多くの例では、デザインにとらわれたり、そもそもそういったことへの意識が低かったりして、隙間を塞ぐことが疎かになっています。

植込みの地際が未処理で、雑草が繁茂している例。
高木の地際部は見落としやすい。

階段下の外構部が未処理で、雑草が繁茂している例。

 

 当研究所では、設計と工事それぞれの段階で、隙間を塞ぐことを念頭に置いて、雑草対策を徹底していきます。

◆隙間はどうやって塞ぐのか?

 では次に、隙間を塞ぐ方法についてご説明します。方法としては、大きく二つあります。

 

①コンクリートや舗装、石・砂利などの無機質材料で覆う

②植物をはびこらせて茎葉で地面を覆いつくす

  

 このうち雑草対策として確実な方法は①です。②については、次回で詳しく触れたいと思いますが、それなりにテクニックが求められます。

 

  なぜなら、植物の種類によって成長スピードやはびこり方が様々で、それを考えて上手にコントロールしていくには、植物の特性をよく理解する必要があり、それだけ失敗のリスクは高くなります。

 

 ですので、なるべく①の方法によることをまずは考えます。

 

 要するに、設計にメリハリをつけて、みどりを見せるべき場所では見せ、それ以外の場所はなるべく無機質材料で覆うことを考えます。これが当研究所が考える雑草対策の一番のポイントです。

 

 ここで注意したいのは、あくまでもメリハリをつけるのであって、なるべく植物を使わないことではないことです。専門用語でいう「ゾーニング」の考え方に従い、見せるべきところとそれ以外の差別化を図っていくのです。

 

 私は以前の仕事で、植物を全く使わずに砂利敷や舗装だけで修景した駐車場や建物周りをいくつかみてきました。

みどり(特に樹木)が少ないと、きれいにまとまっていても、何となく殺風景で寂しいものが出来上がってしまいます。これは実際にやってみれば分かるものです。

 

 これでは意味がないので、お客様のイメージをお聞きしながら、みせるべき所ではしっかりみどりを見せ、それ以外の所はなるべく無機質材料を主体にした設計を意識します。

インターロッキングと砂利敷を主体に処理した例。

建物バックヤードを砂利敷で処理した例。

 では次に、みどりを見せるべきところは、どのような方法で隙間を塞いでいけばよいでしょうか?

 

 これについては、次回ご説明していきたいと思います。


 建物まわりやガーデンなどの雑草対策でお困りでしたら、ぜひ一度暮らしとみどり研究所にご相談ください!

各現場に応じたより具体的なご提案をさせて頂きます。お気軽にお問い合わせください。