限られたスペースを活かしたローメンテナンスの庭づくり

 10㎡程の外構スペースに新しく庭をつくりたいとのご依頼を頂きました。

現場は新築のご自宅の外構部分が裸地のままとなっており、フェンスだけをご自分で建てられた状態でした。

 

 ご要望のイメージは、中央部に園路を配置して両脇には植込みを設け、一番奥にレモンの木を植えたいとのことです。

※画像をクリックすると拡大表示できます。

施工前の状況。三角形状の外構敷地に、カントリー風の既存のフェンスが建てられていました。

お施主様よりご提示されたイメージ。奥にレモンの木を配置し、それに続く園路と植込みを設けたいとのご要望。

庭の全体イメージ

 全体配置について検討を行った結果、中央部の園路が狭くならないようにするためには、最低でも70cmの幅員を確保する必要があります

 

 これにより、両脇の植込みは自ずと5060cmの幅員に制限されることになります(図参照)。

 

 このように植込みのスペースが非常に限られるため、特に成長の早い植物を避けて植えるようにしなければ、庭全体が植物で被圧される心配がありました。

 そこで、既存のフェンスとのデザインの調和を考えつつ、樹木類についてはレモンに加え、枝が徒長したりせずに比較的管理のしやすいオリーブ、ジューンベリー、アベリア・ホープレイズなどを選んで植えました。

オリーブ植栽。既存のフェンスとのデザインの調和も考慮し採用。

入口付近に植えたジューンベリー。
アイストップの役割を果たす。

 また、下草類については、地面を被覆することで雑草を抑えつつも成長スピードが早すぎないハツユキカズラとプラティアをベースとして、フイリヤブランなども加え、ローメンテナンスを意識した設計を行いました。

園路入口付近に植栽したハツユキカズラ。
美しいカラーリーフが目を引きます。

園路付近に植栽したプラティアとフイリヤブラン。
プラティアは地面を被覆しつつも、成長が旺盛過ぎない草種として採用しました。

 完成後の現場の全景です。

赤茶色の敷砂利とカラーリーフを交えた植栽により、明るい雰囲気の庭園が出来上がりました。

 合わせて、玄関横のファサード部分についても植栽プランをご提案し、修景を行いました。

施工前

施工後

(2018年5月施工)