既存庭園の補植によるミニリフォームを行いました。
この庭園は、春夏には旺盛に植物が繁茂する反面、秋冬になると地上部が空いて緑量が少ない状態となるため、お施主様より補植のご依頼を頂いたものです。
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事前の調査により、問題点として次の2点が浮かび上がってきました。
①落葉中木中心の樹種構成で、地際部に常緑の低木や下草類の植栽が少ない。
そのため、秋冬になると緑量が減り、地際が先まで見通せる奥行き感のない景観となる。
②濃い葉色の植物が多く、やや暗い印象を受け、景観的なアクセントにも欠ける。
上記問題を解消するため、次のとおり設計方針を定めました。
①地際部に常緑のグラウンドカバーを補植し、冬場の緑量を確保する。
補植する植物は経年衰退しない永続性のある種とし、さらにカラーリーフを取り入れることで明るい雰
囲気を創出。
②落葉期の地際部の奥行き感を創出するため、背部に低木(シャリンバイ)を補植。
③景観的なアクセントとして竹柵(四ツ目垣)を設置。
庭園メイン部分の施工前後の状況を比較した写真です。
経年衰退し難く、秋冬でも地上部がしっかりと残るセンリョウ、セイヨウイワナンテン、ヤブコウジ等を補植したことで、冬場の緑量不足が解消され、見栄えがよくなりました。
また、耐陰性のある植物を採用することで、春夏に中木などが展葉する下でも生育できるよう配慮しました。
(2018年4月施工)