玄関側のフロントガーデンの植栽について、ご依頼をいただきました。
こちらは、近年人気の片流れ屋根の平屋の戸建て住宅で、周囲には田園風景が広がり、家の前には小川が流れる、素晴らしいロケーションのお宅でした。
お施主様は、前年に新築をされて引っ越して来られたそうですが、外構には植栽が何もない状態でした。
玄関側は北向きのため、日陰の条件に合う植栽を考えて欲しいとのことで、シンボルツリーとしてモミジのリクエストがあり、なおかつ既存のコルジリネは残して欲しいとのご要望でした。
施工前状況(全景)
施工前状況(アプローチ入り口側より)
まずシンボルツリーについては、ご要望に沿ってイロハモミジを採用しました。
イロハモミジは予め圃場にて候補をいくつか選び、樹形などからお施主様の希望するものを仕入れました。
植える場所については、玄関アプローチ正面のフォーカルポイントとなる位置(玄関に向かって歩く際に目に留まる正面の位置)が最適と考えました。
この位置は、外構工事で砂利敷がされていましたが、砂利を除去して地面を土壌改良することで、新たに植栽スペースとすることをご提案しました。
また、この位置に高木植栽を設けることで、玄関スペースとバックヤードとの緩衝にもなると考えました。
イロハモミジの足元にはマルバシモツケを添え、ユキノシタやヒューケラなどのグランドカバーを植えて修景しました。
玄関アプローチと建物の間のスペースについては、イロハモミジとのバランスを考えると和風テイストの植栽が合うと思われましたが、既存のコリジリネを残すことや、お施主様からヒメライラックを植えて欲しいとの要望もあったため、和風に偏り過ぎない和風~モダンの植栽をイメージとしました。
ヒメライラックに加えて、マルバシモツケやセイヨウイワナンテンなどの低木を配置し、シュウメイギク、フロックス ディバリカタ、ブルンネラ マクロフィラなどの草花を植えるとともに、アジュガ、スノードロップ、ヒューケラなどのグランドカバーを取り入れ、四季を通じて花やカラーリーフを楽しめる華やかな植栽をつくりました。
右端が当初よりあったコルジリネ。施工前の画像と比べると、大きく成長しているのが分かる。
(2023年4月施工)