半日陰庭園の和洋折衷リフォーム

 3方向を建物に囲まれた、半日陰の庭園のリフォームのご依頼をいただきました。

 

 当初の状況としては、マキ、ナンテン、ツゲ、ツツジなどが点在し、どちらかというと和風イメージの強いお庭となっていました。

 さらにお施主様が所有する、アナベル、カシワバアジサイ、日本アジサイ、センリョウ、シャガなどの鉢植え苗を活用したいとのご要望もあり、和洋折衷の植栽をコンセプトとしました。

 

 これらに加えて、半日陰の環境に耐える植物を選んで植えることとしました。

施工前状況(東向き)

施工前状況(西向き)

 まず建物から向かって正面の南側については、中央のリビング前に和洋双方の雰囲気に合うアオダモをシンボルツリーとして据えました。

 

 これに加えてシモツケ、アベリアホープレイズなどの低木を植えると共に、へメロカリス、アガパンサスなどの大型の花を植え、地際はヒューケラなどのカラーリーフを取り入れることで華やかな雰囲気にしました。

 西側は、ネズミモチとナンテンの既存木が存在感を放っていたため、和風テイストを強めて、ヒュウガミズキ、ヤマブキ、センリョウなどの低木を補植し、地際はヤブコウジなどの和洋両方の雰囲気に合うグランドカバーを採用しました。

 

 西角は和洋折衷植栽の南側との境界部分に当たることから、純和風にはせずに洋風イメージのジューンベリーを植えました。

  東側はお施主様の所有するカシワバアジサイをメインに植え、こちらも地際にはヤブコウジを取り入れました。

 

東角には和洋双方の雰囲気に合うハイノキを植えました。ハイノキはかなり成長が遅いため、施工後年数が経過してもあまり大きくなりません。

 植栽スペース以外の通路部分については、面積が広いことからディコンドラの播種を行って時間をかけて緑の絨毯をつくることにし、なるべく工事費を抑えるようにしました。

ディコンドラ播種直後の状況(2022.10)

播種翌春の状況(2023.05)
この後、お施主様にて予備の種子を追い播きしていただき、緑の絨毯が出来上がりました。

 今回は秋施工だったため、植栽の形が出来上がってくるのに2年近くかかりました。

 

 その間、お施主様の方で様々な植物を新たに補植してカスタマイズを行い、翌々春には充実した植栽が出来上がり、美しい庭園に生まれまわりました。

(2022年10月施工)