駐車場回りのリフォーム①

 今回は、住宅の駐車場リニューアルのご依頼を頂きました。

 

 現場は築年数の経過した戸建て住宅で、こちらの駐車場は普段は使われていないそうですが、ご子息さまが帰省された際には車を停められるとのことでした。

 

  お施主さまからのご要望は、

  駐車場の幅員が狭く、車を停めるのがギリギリのため、駐車場を広げたい。

  駐車場から土砂が道路側へ流れてしまうため、改善したい。

 の大きく2点でした。

 現地を確認したところ、駐車場の幅員は約2mしかなく、一般的な最低幅員2.5mと比べてかなり小さなものでした。

確かにこれでは車を停めるには少し狭いです。

 

 また、この駐車場は元々庭だった場所に後から作られたそうですが、床面が土のため、水勾配に沿って道路側へ土砂が流れ出しているとみられました。

 

※画像をクリックすると拡大表示できます。

リニューアル前の駐車場の状況。
幅員が狭い上に、床面が土のため道路側への土砂の流亡が起きていた模様。

 

 今回は、駐車場のリニューアルと併せて剪定作業などのご依頼も頂いていたため、なるべくトータルの予算を抑えたいとのご要望もありました。

 

 そこで、既存物をなるべく活かして門柱を残したまま駐車場を広げるよう、建物側のブロック積みをセットバックするプランをご提案いたしました(仮に、建物と反対側をセットバックしようとすると門柱の移設が必要)。

ブロック積みのセットバックのプラン概要。お施主さまが大事にされている玄関脇のセンリョウを残しつつ、実際には30~40cm駐車場の幅を広げることができました。

 併せて、古くなった伸縮式門扉を撤去し、チェーンポール式の車止めを新たに設置して出入り口部分を広くし、より車の出し入れをしやすいようにしました。

 

 また、道路側への土砂流出防止策としては、クラッシャランを敷設し、侵食を抑えることにしました。

非常に安価な工法ですが、転圧することで細粒分が砕石の間に入ってよく締まった地面となり、砂埃や雨天時の水たまりも生じにくく、これだけで十分な機能を発揮します。

チェーンポールは庭のカラーに馴染むブラックを採用、両サイドは既設の門柱にフックを取り付けるだけとして、構造を簡単にして無駄を省きました。

完成イメージ。

既設ブロックの撤去とチェーンポールの設置状況。

化粧ブロックの設置状況。右に写っているのがお施主さまが大事にされているセンリョウの木。

 完成写真。剪定作業も行って、リニューアル前と比べてすっきりした使いやすい駐車場となりました。

(2019年1月施工)